リタイアの準備として、ミニマリストになるための修行中である。
ミニマリストとは、人によって少しずつ定義は異なるが、極限まで物を持たない最小限主義者のことである。
リタイア後には、スーツケース1個だけの荷物で、軽やかに生活したい。
そのためには、「本当に必要な物を厳選して、それ以外のものは捨てる。」
たった、1行で書けるが、これを実行することはとても難しい。
少しネットを検索すれば、「断捨離」「 シンプルライフ」「物を捨てる」「ノマド」などなど、数多くのページやブログがある。
いくつか参考になるページもあり、投資手法を「増配株の配当再投資」に切り替えたこともあり、比較的投資に割く時間が少なくなったことから、いよいよ長年の憧れであった「ミニマリスト」への進化を遂げるために、物を捨て始めることとした。
すべての持ち物を把握せよ
ミニマリストの先人達の教えを総合すると、すべての持ち物を把握することが重要で、作業の第一歩だそうだ。
教典では、家にあるすべての物を数えて、リスト化せよとのお言葉である。
筋金入りのミニマリストの場合、100個ほどが平均ぐらいか。
「ミニマリスト 持ち物」で検索すると強者たちの持ち物リストが公開されていることから、もう少ししたら参考にしようと思う。
すべての持ち物を可視化せよ
私の場合、リストが1,000を超えることが用意に想像できたので、全ての持ち物を可視化し、処分の判断を容易にするため、全て撮影することとした。
IPhoneを片手に片っ端から持ち物を撮影して、PCにJPG画像を放り込んでいく。
同じもので複数あるものは数をメモしておき、PC上でJPG画像をコピーすることで手間を減らし、ひたすらこれを繰り返していく。
常人の持ち物の量では、到底1日で終わらないので、1日1部屋や1ブロック単位で細切れに撮影し、フォルダの名称を「居間の押入れ」とか「6帖間の本棚」とか適当に名前をつけて、すべての持ち物を可視化していく。
1単位の場所にある全ての物の撮影が終わったら、リネームソフトでファイルに場所の名前と通し番号を付番する。
この作業の途中でフォルダのプロパティからファイル数を確認したくなるが、ぐっと我慢して撮影を優先する。
もちろん、撮影する迄もなく即断即決でゴミ箱行きの物のものもあるが、これが曲者で、捨てられる物なのに何故か取っている以上、今後も増殖するかもしれない危険分子である。
従って、これらも必ず撮影し「家に持ち込まない物」フォルダに画像として保存しておく。
なぜ可視化をするのか?
先人の教えを総合すると、物を捨てる時には、痛みを伴うことが異口同音に語られている。
まだ使えるものを捨てる場合は尚更のことで、これを克服し、プラス思考に換えるための各種メソッドがさまざまな教典に記されている。
だが、私は一介のサラリーマンであり、小心者であり、さらに修行中の身である。
とても、スナフキンを初めとするミニマリストに一朝一夕にはなれない。
そこで、全ての持ち物を可視化し画像を保存することを考えた。
不思議なもので、画像を残しておけば、物本体を捨ててしまったとしても、それほどの心の痛みにはならない。
弱い代替性の原理が働いているためだろう。
しばらくして、捨ててしまった物の画像を削除しても、もはや殆ど心は痛まない。
今までに何万個の各種アプリケーションファイルや画像ファイルを捨ててきたか数えていないが、ファイルを捨てるのは日常茶飯事であって、造作もないことだ。
私の場合、全ての持ち物を可視化するまで、後一ヶ月ぐらい必要と見積もっているが、これが終わらないと次の段階には進めないので、遅くとも秋までには終わらせるつもりだ。