2014/07/16

「バフェットからの手紙」はプレミア本だった?


バークシャー・ハサウェイの年次株主総会前に株主に向けて送付される「バフェットからの手紙」は、アメリカン的なウイットと多少大げさな賛辞と数々の名言が含まれており、バフェット自身が執筆するほぼ唯一の資料として有名である。

 投資家や経営者にとって示唆に富むこの書簡は、年度毎又はテーマ毎にまとめられ、ビジネス書として、日本でもパンローリング社から邦訳版が出版されている。

もっとも、原文そのものはバークシャー・ハサウェイのHPに「Warren Buffett's Letters to Berkshire Shareholders」として掲載されているので、誰にでも読める。

ところが、先日Amazon.USAで探しものをしてたら、偶然に「Berkshire Hathaway Letters to Shareholders, 2012 (Paperback)」(1965年から2012年まで収録)があったのだが、たかがPaperbackの値段がなんと、199$〜220$だった。

一方、2013年の「Berkshire Hathaway Letters to Shareholders, 2013 (Paperback)」(1965年〜2013年まで収録)は21.34$、同じ内容のKindle版が2.99$なので、もはやプレミア本となっている。

日本にも「せどり」という古本屋で安価で売っている希少本を購入し、転売差益を得る商売があるので、本によってはプレミアムが生じることは理解しているし、「バフェットからの手紙」そのものは、後世に残すべき名著・名言であるが、それにしても1年前の本にも関わらず10倍近いプレミアになるのは理解できない。

おそらく、アメリカは電子書籍が急速に普及しつつあり、紙の本としての出版部数が急速に減っているのだろう。

紙の本を所蔵するのはコレクターに限られる時代が、思ったより早く到来するのかもしれない。

電子書籍は場所もとらないし、持ち歩きも楽なので重宝しているが、唯一の欠点として、読んだ内容が紙の本より頭に入りづらい印象がある。

活字が頭に絡まないのだ。(実はこれは老化現象ではないかと危惧している。)

電子書籍業界はAmazonが明らかに先行しており、本の配信そのものは、お札を刷る行為に近いので、ライバルを駆逐すれば、有料ブリッチになりうる可能性がある。

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